料理開発部長の雑記

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【老舗ホテルの本格レシピ】完成まで3日間!  欧風カレールーレシピを公開します

 

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出典 写真AC

 

老舗ホテルのカレールーレシピ

今回は25年ほど前に務めていたホテル(名前は内緒(笑))で、実際に提供していたカレールーのレシピをアップします。

見出しにもありますが、こちらのレシピは完成まで3日かかります。

本格的なカレーを自宅で作りたいといった方むけのレシピです。

 

 

〇分量表  

           ホテル分量600皿分/家庭分量5皿分

 

◇生姜みじん切り      1kg/20g

◇ニンニクみじん切り    1kg/20g

◇サラダ油         2.5㍑/50g

☆玉葱           25kg/500g・・・2cm幅のスライス

☆人参           5kg/100g ・・・2cm角の角切り

△SBカレー粉        750g/15g

△CBカレー粉        750g/15g

〇ココナッツロング     5kg/100g

〇ブイヨン         55㍑/500cc・・・チキンパウダーと水でOK

□ダイストマト缶      15㍑/300g

□バナナ           6kg/1本  ・・・2cm幅にカット

□リンゴ           60個/1個 ・・・皮と芯を取って2cm角にカット

蜂蜜             お好みで

 塩             750g/15g・・・味見しながら調整してください

生クリーム          ・・・仕上げ用。乳脂肪40%以上

左の量はホテルのレシピ、右は家庭用のレシピです。

〇手順

 

【一日目】香味野菜を炒める

①カレーを仕上げる鍋に◇の生姜・ニンニク・サラダオイルを入れる。

②火をつけて(強火)、軽く混ぜながら香りが出るまで炒める。

 色は付けないように!

③☆の玉葱、人参を加え炒める。

 野菜全体が熱くなったら、弱火~中火にしてゆっくりと焦さないように炒める。

 ※20分以上かけて飴色になるまでゆっくり炒めてください。一番重要な

  工程です。

 ホテルでは1時間以上炒めていました。

④△のカレー粉を加えて香りが立つまで炒める。

 焦げやすいので注意!

  2種類のカレー粉を使うのは、より深みとスパイス感を出すためです。

 SBはまるいイメージ、CBはシャープはイメージです。

 

 ここで一旦取り出して、冷蔵庫で一晩寝かせます。

 味が馴染んでくるんですよね。

 ちょっとした手間で仕上がりはずいぶん変わってくるんです。

 面倒な方はここで次の手順に移っても、まぁ。。大丈夫です。

【二日目】ブイヨンにココナッツの香りを移す

①〇のココナッツロングとブイヨンを鍋に入れて沸騰させる。

②火を消して蓋をし、ブイヨンにココナッツの香りを移す。(1時間)

③ココナッツを漉して、ブイヨンだけ使用する。

 漉したココナッツは、ザルで乾燥させてからオーブン(150℃)で焼くと

 カレーの薬味で使用できます。

 ホテルでは捨てていましたけど。。

【二日目】煮込み

 ①前日炒めた野菜とココナッツブイヨンを鍋に投入。

②□のダイストマト缶、バナナ、リンゴを加えます。

③鍋底が焦げやすいので、木べらでかき混ぜながら沸騰させる

④弱火で好みの濃度にまで煮詰める。煮込み時間1時間ほど。

⑤ミキサーにかけてピューレ状にする。

⑥味見をし、好みで蜂蜜、塩で味を仕上げる

【二日目】熟成

仕上げたカレーを冷蔵庫で一晩寝かせる。

味にまとまりが出来ます。

【三日目】完成

食べる際に、生クリームを少し入れてください。

コクがでてより本格的になりますよ。

 

これで欧風カレールーの完成です。

 

小分けにして冷凍しておくと、いつでも本格的なカレーが楽しめます。

また冷凍したほうが、よりまろやかになって美味しくなります。

 

具を加える

今回のカレールーは、チキンブイヨンベースなのでどんな食材にも

合わせることが出来ます。

 

具とカレールー、両方を楽しむために具を長い時間煮込むことはしません。

具の食材をさっとソテーしてから、カレールーを入れて温まったら完成です。

・海老カレー  ソテーしてブランデーの香りを付けて

・野菜カレー  カボチャやパプリカ、ナス等季節の野菜をさっと揚げて

・牛肉カレー  5mm厚にスライスして、小麦粉を付けてソテー

 ※全て塩、胡椒で下味をつけてください。

 

ホテルではこんな感じで提供していました。

 

皆さんもお時間がある時にどうぞ♪