料理開発部長の雑記

料理のコツや外食産業で働く方たちへ役立つ情報

料理上手になるには道具も重要ですね 料理開発部長がお勧めの道具 【低温調理器編】

目次

 

料理上手になるには道具選びから

家庭では、毎日献立を考えるのに苦労している人も多いと思います。

私も料理の開発をしていますが、

アイデアが出てこなくて

煮詰まることがよくあるんですよね。

 

メニューを考える時って

素材からとか調理法からとかありますが、

新しい道具からアイデアを思いつくことも結構あります。

 

今回はそんな道具のお話をしたいと思います。

 

〇低温調理器

料理人の仕事の中で、素材を狙う状態まで加熱するってことは

結構経験が必要な仕事です。

加熱不足で生だとやり直さなきゃいけないし、

加熱しすぎだと、食感が悪くなったりしますしね。

若いころは苦労しました。

失敗して、シェフや先輩によく怒られました(笑)

 

最近は、1℃単位で温度設定できるコンビオーブンって

機材があるので大分楽になりましたが、

小さな店だと設置場所が確保できなかったり

結構な金額なので導入できない店舗も多い機材です。

そんな店舗でも、低温調理器

コンパクトで安い(大体8000円~2万円くらいです)ので

使用している店舗も増えてきています。

 

私が家庭で使っているのは、BONIQの低温調理機です。

会社だと、問屋さんとの兼ね合いもあって

他のメーカーの低温調理機を使用していますが、

BONIQの方が、

設定温度に到達してから、タイマーのカウントダウンが始まるので

使い勝手はいいと思います。

仕込みの量が多いときは水温が上がるまでに

結構時間が掛かる時があるので、

設定温度に達してからタイマーがスタートしないと

加熱不足が起こる時があるんですよね。

 レシピはBONIQのオフィシャルサイトにいろいろ掲載されているので、

興味のある方は覗いてください。

 

料理のレパートリーが確実に増えます。

準備してスイッチ入れれば

ほっとくだけで料理が出来るので

忙しい時でも楽チンです。

 

低温調理の衛生関係の注意点も記載してあるので、よく読んでおくと安心です。

 

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感想(4件)

 

低温調理器のレシピ例

 

うちの店舗で低温調理器を使用しているのは

・温泉卵  68℃ 30分加熱

温泉卵を買うより、かなりお得です。

自分の好みの硬さに調整もできますしね。

常備菜みたいに冷蔵庫にストックしておけば、

サラダや丼ぶりにのせたり

そのまま、そばつゆとワサビで

といった使い方ができて便利です。

・蒸し鶏 鶏胸肉を55℃ 5時間加熱

家庭で5時間の加熱は電気代も時間もかかるので

難しいと思いますが、

かなり柔らかく、ジューシーに仕上がります。

一度試してみるのもアリかと思います。

サラダチキンが好きな方は、

無添加で作れるのでお子様にも安心ですね。

一度で鶏胸だと10枚くらい調理できて

パックする際にしっかり空気が抜けていれば、

冷蔵庫で1週間くらい保存できます。

そのままわさび醤油で食べたり、

棒棒鶏やよだれ鶏にアレンジするのもお勧めです。

 

モモ肉を使うときは、55℃だとモモ肉の筋が気になるので、

63℃で1時間30分くらい低温調理するほうが

美味しく頂けます。

・ローストビーフ 一度周りをフライパンで焼いてから53℃ 2時間

一度周りを焼いているのは、

牛肉って周りに食中毒菌がいる可能性があるからです。

方法はフライパンにほんの少し油をひいて、

強火で周り全てをステーキの焼き色くらいまで焼けばOKです。

中心は完全に生の状態でOKです。

その後、すぐにパックして低温調理をして下さい。

 

 調味料は、塩(肉の1%)と胡椒だけでも十分ですが、

香味野菜(ニンニク・玉葱・セロリの葉っぱ等)

を調理の際に加えると本格的な味を楽しめます。

この温度帯で調理すると、牛肉のたたきのような状態になります。

パックごと冷水で冷やせば、

家庭でも牛刺しが安全に楽しめます。

 

お店では和牛のモモ肉を使っていますが、

輸入の牛肉でもしっとりと美味しく出来るので

ぜひ試してみてください。

 

冷製で食べる時は、

肩ロースなどの脂の塊がある部位を使う場合、

予め除去しておきます。

冷めた脂の塊は、気持ち悪いですもんね。

・ロースト牛タン 68℃ 2時間

 最近はスーパー等で塊の牛タンを売っているで

手に入りやすくなりました。

お店では、皮付き牛タンの皮を剥いてから使いますが

家庭では皮を剥いたものを購入するほうがいいと思います。

冷凍の物が多いので、前日から冷蔵庫で完全に解凍してから

調理に取り掛かってください。

急ぐときは流水で解凍しても大丈夫です。

牛タンもローストビーフ同様、

周りを焼いて、殺菌してから低温調理にしてください。

調味料もローストビーフと同様で構いませんが、

玉葱ではなく、長ネギの青いところを入れるのが

お勧めです。

 

焼肉の牛タンって人気ありますが、家庭で焼肉をすると

部屋が焼肉の匂いになって嫌ですよね。

かと言って、フライパンで焼いたものだと

すぐに冷めてしまって美味しくないんですよね。

 

食べる際は、冷製でも温製でも2mmくらいの

薄切りがいいと思います。

 

まとめ

 忙しい方にも、簡単にお店の味が再現できる

低温調理器の紹介でした。

 

調理工程もシンプルで、ほっとけば料理が出来て、

片付けも楽ちんなのでお勧めです。